専門家コラム 2024年11月26日14:12

ホアンキエム湖の清掃活動について

ホアンキエム湖の清掃活動について報告します。この活動は2011年3月、JICAのスタッフを中心に開始され、隔週日曜日の朝8時から30分間行われていました。私は2012年8月に初めて参加し、9月からは毎週日曜日に清掃活動を行うようになりました。
文/二宮 透

ホアンキエム湖の清掃活動について

第1回目には日本人2人とベトナム人4人が参加し、その中には小学校4年生のベトナム人もいました。この活動は徐々に注目を集め、新聞社が「日本人ビジネスマンがホアンキエム湖で清掃活動をしている」と報じたことで、さらにテレビ局の取材が入りました。その結果、活動への参加者が急増し、毎回約50人が集まるようになりました。

ベトナム人参加者に「なぜ日曜日の朝早くにボランティア活動に参加するのか」と尋ねると、「日本人と会話がしたい」、「日本の会社で働きたい」、「日本に行きたい」という理由が多く聞かれました。今年9月第1週で、この活動は開始から満12年を迎えます。これまでに新聞社、雑誌社、テレビ局から多くの取材を受けており、その際によく聞かれる質問として、「なぜ清掃活動ボランティアをしているのか?」と「今後どのような活動をしたいのか?」があります。
最初の質問に対しては、2008年10月にベトナム工場の立ち上げのためにハノイに来たことがきっかけであり、2012年に会社が順調に軌道に乗ったため、ベトナムへの感謝の気持ちを表すために清掃活動を始めたと答えています。次に、将来の活動については、ベトナム人自身が自国の環境改善に主体的に取り組むことが重要であり、日本人はそれをサポートする立場にあると伝えています。時間はかかるかもしれませんが、この活動がベトナムの環境改善運動に貢献できれば幸いです。

ホアンキエム湖での清掃活動は、地元の住民やベトナムに住む日本人を含むボランティアグループが中心となり、美しい湖の景観を保護し、自然環境を整えることを目的に行われています。参加者たちは湖周辺のゴミ拾いを通じてコミュニティの環境意識を高め、地域社会の一体感を育み、清潔で快適な公共スペースを維持する助けとなっています。

また、この活動は異文化交流の場としても機能しており、ベトナム在住の日本人と地元住民との友好的な関係を促進し、両国間の相互理解と尊重を深めています。この取り組みが今後も持続され、より多くの人々が環境保護の重要性に気づき、積極的に参加することが期待されています。

シェア

今すぐ登録すると、さらに詳細な情報が閲覧できます。