ベトナム統計総局によると、24年第1四半期のベトナム鉱工業生産指数は前年同期比6.18％増となる。内訳で見ると、鉱業は5.84％減となる一方、製造・加工業、電力業、給水・廃棄物処理・廃水処理はそれぞれ6.98％増、11.97％増、4.99％増となる。

基幹産業の動向

前年同期比大幅な成長を記録した産業として、化学品・化学薬品製造業＋28.4％、ゴム・プラスチック製造＋25.8％、電気節製造＋24.8％、金属成形＋16.6％などが挙げられている。

それに対し、機械設備の設置・修理・メンテナンス▼21.2％、他の輸送手段製造業▼6.2％、非金属鉱物製品製造業▼4.7％等は低下傾向を示した。

全国63省のうち、鉱工業生産は54省・市で前年同期比上昇した。その主要原因は加工製造業および電力業の好調だと指摘されている。

製品カテゴリー別では

棒鋼・L型鋼＋29.1％、圧延鋼材＋24.1％、天然繊維＋21.8％、化学塗料＋13.9%、電力＋11.4％は前年同期比大幅に伸びた。

一方で、成長が落ち込んだのは携帯電話▼13.3％、自動車▼11.3％、テレビ▼11.1％、電話部品▼5.3％、二輪車▼5.2％などが挙げられている。

加工製造業の消費・在庫指数

3月、ベトナム加工製造業の消費指数は前月比12.7％増、前年同期比0.2％増となる。第1四半期において、加工製造業の消費指数は同期比8.2％増だ（23年Q1は前年同期比2.9％減）。

3月の加工製造業の在庫指数は前月比と前年同期比それぞれ9.8%増、14.1％増となる。第1四半期の平均在庫率は68.7％で、23年同期の81.1％からかなり縮小した。

工業系企業で働く労働者数の動向

2024年3月1日時点の工業系企業で働く労働者数は前月同時点比1.3％増、前年同時点比1.1%上昇した。そのうち、国有企業の労働力人口は前月比と前年同期比0.1%増、0.5％減。非国有企業はそれぞれ1.1%増、0.6％減。外資系企業はそれぞれ1.5％増、1.7％増だ。