国営ベトナム石油ガスグループ傘下のペトロベトナム電力公社は2035年までに、全国にEV充電スタンド1000カ所を設置する計画だ。
国営ベトナム石油ガスグループ傘下のペトロベトナム電力公社(=PVパワー)は9月中に、同社の初の電気自動車(EV)充電スタンドをハノイで設置し、EV充電業界に参入する計画を発表した。
初の試験的な充電スタンドの建設・運用のために約18億ドン(約1040万円)を投じ、容量50〜60kWの急速充電器2台を設置する見込みだ。初の充電スタンドを稼働した後、ハノイでもう2カ所を追加設置し、共に試験的に稼働させる。
同社はベトナム全国におけるEV充電スタンド網の構築に向け、常に先端技術を研究・活用し、充電スタンドの効率性と対応能力を向上させる。試験的稼働を行った2年後、本プロジェクトの実績を評価したうえで、全国で1000カ所のEV充電スタンドを設置するという次のステップを推進する。
PVパワーによると、ベトナムのEV市場の発展可能性が大きいため、EV充電スタンド市場の成長可能性も高いと判断されている。ベトナム自動車工業会(VAMA)によれば、ベトナムには2028年までに電気自動車100万台があり、2040年までに350万台あると予測されている。
なお、充電スタンド市場に参入するには多くの課題も存在する。技術研究・活用への多額投資や電力供給に関わる行政手続き、充電スタンドの設置場所、電源と負荷の調整等が挙げられている。さらに、EVメーカーでないPVパワーは、複数メーカー車種対応可能な充電スタンドを提供する必要がある。