中国の大手電気自動車(EV)メーカーであるBYD(=比亜迪)は中国以外に拡大する動きを見せている。
5月5日、BYDの会長兼創設者である王伝福氏はベトナム副首相チャン・ホン・ハー氏と会談し、ベトナムでのEV生産が迅速に開始できるように、ベトナム政府に同社の投資手続きに有利な条件の提供を期待していると述べた。
中国最大手のEVメーカーであるBYDは深センに本社を置き、現在、タイで初の海外生産拠点を建設している。ベトナム以外に、フィリピンとインドネシアにおける新工場建設も検討している。
先月、BYDのEV販売台数は前年同月を2倍上回る21万295台に達した。中国が相変わらず主要な販売市場となるが、他のアジア国やヨーロッパ、中南米市場にも拡大している。EV輸出は同社の売上を約6%占めている。
昨年のEV販売台数が185万台を突破し、前年の3倍以上に増加したBYDは2022年の世界最大EVメーカーになった。
今年1月にベトナムで自動車部品の生産拠点を設立する計画を発表した。これは東南アジア市場への進出が同社の世界展開戦略に含まれることを示す。一方で、日本、ヨーロッパ、特にテスラやトヨタ等他のEV大手メーカーの主要な市場である北米においても事業拡大を進めている。