5月30日、カインホア省ニャチャン市で、ベトナム最大級のコングロマリット企業であるビングループと三菱商事が包括的な戦略提携に関する覚書(MoU)を締結した。
両社は、都市開発、データセンター開発、再生可能エネルギー、食用油リサイクル、自動車産業の5つの重点分野を中心に、ベトナム市場および国際市場における事業活動で新たなマイルストーンを達成することを期待している。
都市開発の分野において、三菱商事は、①ビングループ傘下のVinhomesへの大規模な投資を通じてベトナムにおけるハイクラスなスマート都市プロジェクトを創出し、②不動産プロジェクトの経営効率を最適化するためのインテリアデザインプラットフォームの開発やデジタル技術アプリケーションの構築に参画し、③全国的な二酸化炭素排出量の削減とネットゼロを目指し、グリーン素材を使用する。
データセンター開発の分野では、デジタルインフラとして社会を支え、デジタル化を強化し、ベトナム社会の利益に貢献するため、ベトナムでデータ処理センターを開発する合弁会社を設立するための事前実現可能性評価を実施する。
再生可能エネルギーの分野では、Vinhomes社の都市プロジェクトに適したクリーンエネルギーを提供するためのベトナムにおける風力発電プロジェクトの実施可能性調査を行う。
食用油のリサイクルの分野では、三菱商事は、VinhomesとVinpearlのプロジェクトから使用済み食用油を回収し、環境に優しいバイオ燃料にリサイクルするためのワーキンググループを設立する。また、都市部での環境に優しいライフスタイルを促進するための地域活動を強化する。
自動車業界では、三菱商事が国際市場でVinFast(ビングループ傘下のEV会社)のアフターサービスを提供することを検討する。
三菱商事とビングループは、日本、ベトナム、そして世界市場における様々な分野での豊富な経験を活かし、ワーキンググループを設立することで、MoUの目標を迅速に達成し、国際基準に沿った製品とサービスを市場に提供するとともに、持続可能な開発の促進に貢献する。