ベトナムIT最大手FPTは「FPTスマート・クラウド・ジャパン」を設立し、日本をはじめアジア諸国でAI（人工知能）およびクラウド中心サービスを提供する計画を発表した。

これに先立つ11月、FPTグループは半導体大手NVIDIAと提携し、日本でAIファクトリーを開設した。ソブリンAI（主権型AI）を導入・推進し、20種類以上の生成AIソリューションを提供することで、企業の業務効率化や顧客満足度向上、人材育成、運営コスト最適化などに貢献する。

AIファクトリーは「AIインフラ」、「AIスタジオ」、「AI推論」という3種の主要製品を提供する。「AIインフラ」は大規模なAIモデルを構築・展開するためのスーパーコンピューティング機能を備えたGPUクラウドサービスだ。「AIスタジオ」はNVIDIA NeMoを活用し、AIモデルの構築・トレーニング・微調整に必要な高度なツールを提供する。「AI推論」は「NVIDIA NIM」と「NVIDIA AI Blueprints」の組み合わせで、既存AIモデルの開発能力を強化する。

日本はFPTグループにとって最大市場のひとつとなる。日本で17カ所の事業所・研究開発センターを構え、3500人以上の従業員を擁している。また、日本市場に特化した約15,000人の専門家を有する。2025年末までに日本拠点の従業員数を5000人に増やし、2027年に初めて売上高10億ドルを突破する目標だ。