専門家コラム 2024年04月09日04:53

砂名のベトナムに乾杯(第45回)総領事館と【蔵KURA】が日本酒イベントを共催

2023年は、日越外交関係樹立50周年ということで、ベトナム国内のあちらこちらで、さまざまなイベントが開催されました。当店は在ホーチミン日本国総領事館から声を掛けていただき、総領事館と【蔵 KURA】Kaku-Uchi&SAKE Shopと共催で「Explore SAKE 2023 ~日本酒と料理のペアリング~」イベントを開催。ベトナム、日本、欧米、東アジア、ASEANなど114名の招待客がご来場、日本は東北から九州まで30蔵、酒蔵含む日越45企業が協賛・参加しました。日本酒カクテルに挑戦したブース、「酒蔵のオリジナルキーホルダー」入りカプセルに「当たり」の入ったガチャを出品し、会場を大いに盛り上げてくれたブースもありました。

砂名のベトナムに乾杯(第45回)総領事館と【蔵KURA】が日本酒イベントを共催

ペアリングするお料理は、ベトナム人富裕層に人気の鮨店から「まぐろづくし」、大手サプライヤーグループからは取り扱い食材、北海道の食材輸入の企業から海の幸、そして総領事付きシェフの和洋越のおつまみです。

セレモニーは、今回プロデューサーを務めた月森のスピーチ、小野益央総領事の挨拶に続いて、「賀茂鶴酒造(広島県)」ご提供の四斗樽で鏡割り、南部美人五代目蔵元、久慈浩介氏の乾杯の挨拶と音頭で締めくくられました。続いてアメリカ人日本酒ソムリエのJesse Selvagn氏とSSI国際唎酒師の渡辺紀秋氏による日本酒とペアリングの解説が行われました。ベトナムではこのところ日本酒への注目が急速に高まっており、すでに「飲んで美味しいか」の段階ではなく、「どんなお料理と合わせるか」に、興味を持たれるようになってきています。会場では「まぐろの握り」や「海鮮ミルフィーユ」の和食だけでなく、ベトナム料理の「Banh Hoi nem lui」や「Tom kho nuoc dua」、「banh mì」と「Sake lees cheesecake」の6品目と、6種類の日本酒が合わせられました。日本酒になじみの薄い方も、日本酒ラブの方たちもみな、ペアリングを楽しんでおられました。

今回は産学官民での取り組みでしたが、さまざまな立場の人たちが、「ベトナムに日本酒を広めよう!」と一つになり、盛大なイベントを開催できたことは素晴らしいことです。その盛り上がりが来場者の方たちにも伝わったように思います。

小野総領事の挨拶では「近年、日本酒は和食以外の料理との相性もよく知られています」と紹介されました。またベトナムメディアでも大きく取り上げられ、ベトナム系オーストラリア人の有名シェフがインタビューで「日本料理とベトナム料理は新鮮で高品質な素材を使う点で似ている。日本酒は和食だけでなく、どんな料理にも合う素晴らしい飲み物です」と賞賛しており、嬉しく思います。一方で、そのニュースのトップに、日本酒でないお酒(日本酒カクテルの割材)の写真が使われていたことは、たいへん残念でした。日本酒が注目され、リスペクトされているのは事実ですが、多くの人々の理解はまだ及ぶものではなく、そしてそれは、正しく伝えられていない日本酒事業者である私たちすべての責任であると痛感しました。

私の2015年からの事業計画の最終ステップが「日本酒教育」です。草の根的な小さなことから一つずつ、少しずつ取り組んでいこうと、ベトナム人ビジネスパートナーとブレストしたところです。

文/月森砂名(つきもりさな )

奈良県出身。 同志社大学卒業。 2015年、ベトナ ム初の角打ち 【日本酒で乾杯!】 に続き、2020年、 Pham Viet Chanh にて日本酒専門の「角打ちのあ る酒屋」 【蔵 KURA】 をオープン。 経営に携わる。 東京で舞台撮影や制作の仕事をする傍ら、 作家活 動を行う。 2009年よりNPO法人 Layer Box にて、 日本の伝統文化について、 大学、 高校、 専門学 校とともに、PV、3D、CG などのコンテンツ制作お よび世界発信を行う。

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