製造業ニュース 2023年09月12日16:59

ベトナム8月製造業PMI、6カ月ぶりに50を超え 製造業が回復の兆し

ベトナム製造業の8月の購買担当者景気指数(PMI)は50を上回り、製造業の業況改善が加速している。メーカーは6カ月ぶりに新規受注の増加を報告した。

ベトナム8月製造業PMI、6カ月ぶりに50を超え 製造業が回復の兆し

米S&Pグローバルが5日発表したベトナムの2023年8月の製造業PMIに関するレポートによると、ベトナム8月製造業PMIは7月の48.7から50.5に若干上昇した。また、①「ベトナム製造業の生産高と新規受注が増加に転じた」、②「雇用が引き続き減少傾向にある」、③「投入コストと生産価格は上昇する」ということも指摘されている。

①「ベトナム製造業の生産高と新規受注が増加に転じた」

8月、需要回復は製造業の生産高と新規受注の増加に寄与している。特に、設備投資財部門は最も顕著な成長を示している。ただし、需要回復は緩やかなものにとどまっているため、生産高と新規受注の大幅な伸びは期待できない。

新規受注の拡大とともに、資材調達・購買活動における取り組みは活発化され、2022年9月以来の最も高い伸びとなる。その結果、仕入在庫も増え、2カ月連続の増加だ。

②「雇用が引き続き減少傾向にある」

雇用は6カ月連続で減少し、新規採用活動は未だに抑制傾向にある。なお、減少幅は縮小傾向を示している。

雇用の鈍化は生産能力の過剰を示唆しするという。具体的に、受注残は8カ月連続で減少する一方、製品の在庫は2カ月連続で増加している。豊富な在庫のおかげで、8月の需要が高まったものの、メーカーの納期は8カ月連続で短縮している。

③「投入コストと生産価格は上昇する」

第3四半期半ばには価格の回復も見られた。投入コストと販売価格は4カ月ぶりに上昇傾向に持ち直した。投入コストの上昇は主に原油価格および食料価格の上昇に起因すると思われている。したがって、販売価格は微増となっている。

回復は今後も続く見通し

市場需要の一時的な回復は、今後数か月間も成長が続くという期待の高まりに寄与する。今後12カ月間の生産増の楽観的見通しの割合は依然として平均水準を下回るとはいえ、ここ5カ月で最高に達した。

ベトナム製造業の回復に明るい兆しが徐々に出はじめている。しかし、需要が脆弱なので、製造業が完全に回復したとは言えない。

VnEconomy / Translator: Thùy Trang
シェア

今すぐ登録すると、さらに詳細な情報が閲覧できます。