8月、ベトナム製造業の購買担当者景気指数(PMI)は52.4となり、5カ月連続で50を上回っている。
米S&Pグローバルによると、8月のベトナム製造業の購買担当者景気指数(PMI)は前月の54.7から52.4に低下した。なお、製造業PMIは5カ月連続で50を超え、業況改善が続いているという。
新規受注と生産高が引き続き増加
8月、新規受注と生産高は共に増加している(特に、輸出向けの新規受注は5カ月連続で増加)。増加幅は6、7月比鈍化したものの、依然として高水準で推移している。投入コストと販売価格の両方は上昇傾向を続けているが、上昇幅は前月比緩やかになり、過去4カ月で最少となる。
その結果、購買活動が盛んになっている。購買活動の成長率は4カ月連続で上昇し、2022年5月以降最高値を更新した。一方で、部品・原材料在庫および完成品在庫は減少傾向にある。
雇用は3カ月ぶりに減少
製造業者はレイオフや派遣切りをし、3カ月ぶりに雇用を減らした。新規受注が増加している中、労働人口が減少したため、受注残は3カ月連続増加している。メーカーの納期は引き続き短縮されるが、短縮幅が少ない。
メーカー各社は、需要と新規受注は来年以降も拡大すると期待しているとはいえ、景況感が2カ月連続で悪化している。
インフレ率が減速
インフレ率の減速により、投入コストと販売価格は比較的安定している。これは新規受注増加の一因として考えられている。