ビジネスニュース 2023年06月09日16:50

 ベトナム電力総公社EVN、EV充電市場に参入

ベトナム国営のベトナム電力総公社(EVN)は初の国内製充電スタンドを正式に披露した。EVNはベトナムEV充電市場に参入する最初の自動車産業以外の企業となる。これまで引き渡しが完了した6台の充電スタンドは首都ハノイに設置される予定だ。

 ベトナム電力総公社EVN、EV充電市場に参入

アジアおよびヨーロッパにおける直流充電スタンド(DC)に関する規制に対応したEVNの充電スタンドは、バッテリー容量によって30~40分で8割まで充電でき、車内または充電スタンドの画面での操作によって充電停止が可能だ。ベトナムの電気料金支払いシステムとの互換性があり、CCSやTesla、CB/Tという複数の充電規格にも対応している。

現在、国産メーカーのビンファスト、独ポルシェ、英ジャガー、韓国キア、韓国・現代、独メルセデスベンツ等、少なくとも6社の自動車メーカーがベトナムEV市場で活躍している。ところが、充電インフラの不備不足はEV普及を阻害する高いハードルだ。

ベトナムで設置されている充電施設の大部分はビンファストの運営下にある。同社は全国63省の2121カ所で2000台以上の充電スタンドを設置し、国際基準に適した4万個の充電ポートを備えている。11kWのAC充電器や30kW・60kWのDC急速充電器、250kWの超急速充電器、1.2kWの電動バイク充電器等、多様な出力ポートが備わっている。設置場所もガソリンスタンドから駐車場、学校まで様々にある。昨年、ビンファストは石油ディーラー最大手ペトロリメックス(PLX)と提携し、2023年までにPLXの全国にあるガソリンスタンドの敷地内に500台以上の充電スタンドを設置する計画だ。

しかし、ビンファストの親会社ビングループの会長であるファム・ニャット・ブオン氏によると、充電スタンドを競合他社と共有することは10年後に展開する予定だ。つまり、他のメーカーはベトナムEV市場に参入するために、自社の充電ネットワークを構築する必要がある。EVNは自動車産業以外の企業として充電サービスを提供することで、この課題を解決できると期待されている。

powersteam.vn / Translator: Thùy Trang
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