ベトナムの電気自動車(EV)メーカーのビンファスト(VinFast)は、米国・ノースカロライナ州でのEV生産工場の建設開始を発表した。これはノースカロライナ州での初のEV生産拠点で、同社の北米市場へのEV供給の主要拠点となる。
新工場の起工式は7月28日、ノースカロライナ州チャタム郡のトライアングルイノベーションポイント工業団地で開催される予定だ。同工場は敷地面積が約733ヘクタールで、EVの生産・組立エリアおよびサプライヤー向けの裾野産業エリアという二つのエリアから構成される。フェーズ1で年間15万台の生産能力を有する。
ビンファスト会長のレ・ティ・トゥ・トゥイ氏は、「ノースカロライナ工場はビンファストの主要プロジェクトの一つだ。稼働開始後、当社の北米市場へのEV供給の主要拠点となり、生産・事業活動全体の最適化に寄付する。さらに、同工場はノースカロライナ州のグリーンモビリティ計画を支援し、米国全体のグリーンエネルギー経済を推進すると期待している」と述べた。
同工場は2025年から稼働開始する計画だ。
一方で、同社はブランドの認知度向上および事業拡大も積極的に進めている。米国でのショールームやサービスセンターの数を増やすとともに、試乗会や展示会を通じて消費者に直接体験の機会を提供している。
ベトナム市場では、2023年上半期のEVの新車販売台数が1万1638台に達し、そのうち3155台を6月中に顧客に引き渡した。特に、「VF e34」モデルはベトナムで最も売れたEVで、販売台数は5072台に上る。それに次ぐ「VF8」モデルの販売台数は4555台となった。