ベトナムのティンタイン・グループは豪アクイティ・ファンディングから64億ドルの融資を受け、ベトナムと米国での事業展開に活用する計画。

9月25日、バイオマス発電や廃棄物リサイクルなどを手がけるティンタインG(Tin Thanh Group)は豪金融会社のアクイティ・ファンディング(Acuity Funding)と64億ドルの融資契約を締結した。
うち、約10億ドルは、ベトナム中・南部においてバイオマス発電所4カ所および数千ヘクタールのソルガム畑の開発に充てられる。
約17億ドルは、米サウスカロライナ州におけるタイヤリトレッド工場建設やトラック輸送サービスの展開に投資される。同社は米国の100万台以上のトラックにサービスを提供することで、業界のコスト削減・排出量削減・グリーンエネルギーへの転換促進に貢献すると期待している。一方で、サウスカロライナ州は同社に土地を与えること等、5億ドル超の奨励金を授与し、本プロジェクトへの支援を決めた。
残り約37億ドルは、サウスカロライナ州にグリーン水素製造施設の建設に充てられる。ティンタインGは、ニューヨーク証券取引所の時価総額670億ドルのAir Products社と協力し本プロジェクトを実施する計画。当工場は石炭火力発電所への依存を分散させ、自動車産業に大きな変化をもたらすと予想されている。
同グループの取締役会会長トラン・ディン・クエン氏は次のように述べた。
「当グループは世界規模で適用できる実用性の高い技術をこれらのプロジェクトに取り入れる。プロジェクトの展開は、米越両国間の技術・資本・労働力協力を強化するだけでなく、今後のベトナム発の画期的な技術・発明・製品の輸出の基板構築にも貢献できるだろう。」
アクイティ・ファンディングは30年以上の運営実績があるアジア太平洋における大手金融会社だ。現在、英国や米国、オーストラリア等の年金基金、投資ファンド、ヘッジファンド、保険組織と提携し、20カ国以上に事業展開している。
同社は資金融資以外にも、オーストラリア発の水素技術を導入する。2023年中に米国におけるプロジェクト向けの融資を実行し、その後は段階的に分配する予定だ。
_______________________________________________________________________________
関連記事