米大統領のベトナム国賓訪問を機に、双方は包括的戦略パートナーシップを樹立し、科学・技術・イノベーションの分野での提携強化に関しても話し合った。

半導体分野では、カリフォルニア州に本社を置く世界大手のマーベル(Marvell)はホーチミン市に世界有数の半導体設計センターを開設する計画。2024年末までに稼働開始する見込みだ。これに先立つ6月、同市にIC設計センターの設立も発表した。
同社は2013年10月からベトナム市場に参入している。現在、約300人のエンジニアを採用し、クラウドデータセンターおよび人工知能(AI)という二つの分野にも注力している。今後3年間で、ベトナム人従業員数を50%増やすことや、インターンシップと奨学金の機会を増加させること等を通じ、地元の人材育成をさらに支援する予定も表明した。
アムコア(Amkor Technology)は10月北部バクニン省に新工場を着工する。投資総額は16億ドル。カリフォルニア州に本社があるシノプシス(Synopsys)はチップ設計センターの開設で、ベトナム国家イノベーションセンター(NIC)との提携を発表した。
他の分野も提携が広がっている。航空機大手ボーイングとベトナム航空は、「ボーイング737 MAX」航空機50機を購入する100億ドルの契約を締結した。SSAマリンポート運営会社とゲマデプト社(Gemadept)は、投資額67億ドルの「Cai Mep Ha」物流センター開発をはじめ複数の港湾開発プロジェクトで協力・提携する。